「なぁに拗ねてんだよ」
「だって」
「俺とおとうさんが二人でゴルフ回るって言ってるからだろ」
「あたしも行きたい」
「だぁめ」
「けちぃ」
やぐっつあんあたりが見てたら「バカップル」って言われそうな会話をして。
よっすぃ〜の家族の公認を得たら、ほっと一安心。
あとは自分の方の実家なんだけど…どうすんだ？
私、将希の親の顔なんて知らないっての…。
どうしようなんて悩んでたら、
ちょうど親戚の結婚式が将希のマンション近くのホテルであるから前の晩に泊めてくれと電話があった。
ちょうどいいや、紹介しちゃえ。
その日は逆によっすぃ〜の方が緊張してて、何度もメールがきた。
よっすぃ〜、ちゃんと仕事できてんのか？
将希の両親は６時過ぎに、都下にあるらしい実家からやってきた。
久しぶりに親子で夕食を摂って。
８時過ぎによっすぃ〜からメールが来る。
『あと少しで終わるよ。１０時過ぎには行けると思う』
『了解。焦らずにね』
仕事の合間だろうから手短に返して。
「あのさ、親父、おふくろ」
「なんだ？」
「会ってほしい人がいるんだ」
ありきたりな言い方だけど。
「そうか、やっとか。結婚するのか？」
「将来的にはね。今すぐってわけじゃない」
「すぐにでもいいじゃない？将希適齢期でしょ？」
「相手が若いんだよ」
「若いっていくつ？」
「１９」
ハハハ…親父もおふくろも固まってるよ。
「とにかくさ、もう少ししたら来るからさ。会ってよ」
将希は三人兄弟の三男坊で、だからこそ親は将希の結婚が楽しみみたいだ。
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